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レタッチは錯覚に注意

フォトショップでのレタッチの手順というか、今回はそれ以前の話です。
まず、下の画像を見てみてください。

錯覚1

左右のマルの色は、どう見えていますか?
左の方が明るく、右が暗く見えると思います。
でも、実は左右の○は、同じ色なのです。


錯覚2

これは、鮮やかさが違ってみえませんか?


錯覚3

これは色味が違ってみえませんか?
左が青っぽく、右が黄色っぽく。

どれも左右の○は同じ色ですが、まわりの色の影響により、違った色と脳が認識してしまっているのです。
こうした錯覚は、日常でいつも起こっているのです。

フォトショップで画像の色をレタッチしようとしたときにも、こうした錯覚はおきます。
画像の中での錯覚はいいのですが、画像の外の影響を受ける錯覚は、排除しなければ、正しい色は出せません。

まず一番たいせつなのは、デスクトップピクチャーです。
よく、青空だとか、森だとか、綺麗な写真を背景にしているひとがいますが、これはよくありません。
写真をレタッチするのであれば、グレーにしましょう。
フォトショップで、50%グレーに塗りつぶしたものを背景にするといいでしょう。
すると、モニターの色の転びや、ムラにも気がつきやすくなります。

また、モニターだけでなく、目に入るところに、派手な色のものを置かないことも大切です。
モニターの向こう側に真っ赤なタンスがあったら大変です。

あと、意外とおろそかになりがちなのが、自分の服です。
あまり派手な色の服を着ているときには、グレーのパーカーかなにかを羽織った方がいいと思います。
プリントしたものの色をチェックする時など、意外と自分の服の色がうつったり、服からの反射した光の影響をうけたりしてしまいます。

まとめると、デスクトップは50%グレー。
目の入るところに派手な家具などを置かない。
着る服にも注意。

 

錯覚、錯視の世界は面白いですね。

安いペンタブレット

Photoshopを使う時、あると便利なのがペンタブレットです。

ペンタブレットとは、マウスの代わりに、ペンとノートのような感覚でパソコンを操作できるものです。

レタッチで、どうしても避けて通れない作業として、ゴミとりがあります。
古いネガなどをスキャンした場合、ゴミを取り除くだけでも、けっこうな時間と労力がかかってしまいます。
一枚や二枚ならまだいいのですが、それが何十枚もあったら…。

クリックのし過ぎで、私も手首の疲労、腱鞘炎に悩まされていました。
ペンタブレットなら、ペン先をトンと叩くだけでクリックできるので、だいぶ楽になりました。まだ慣れてないですが…。

私が使っているのは、BizTabletです。
これは、実は、プレゼンテーション用のタブレットで、付属のJustWriteOfficeをインストールすることで、Microsoft Officeソフトにツールバーが組み込まれるというもので、ビジネス用途のWindows専用なのです。

でも、3000円ちょっとと安いことと、タブレットの面積が小さいこと(面積が広い方が細かい作業はやりやすいけれど、その分ペンを動かす場所も広くなるので、狭いのを探していました)から、マックでも使えないかと調べてみたところ、macで問題無く動いているとブログに書いている人がいたため、購入に踏み切りました。
ちなみにPower MacG4 OS10.4.6、OS9.22 と intel iMac OS10.4.9で問題無く動作しているので、どのマックでも問題無いと思います。
ドライバのインストール無しで、ただUSBに差し込むだけで動きました。さすがmac。
ただ、ボタンへ機能を割り当てたりといったことはもちろん出来ないので、右クリックと左クリックになります。

BizTabletは、筆圧によってブラシの強さが変わったりするペンタブレットではありませんが、ゴミとりを始め、Photoshopを使うときに、おおいに作業を楽に進められるようになるでしょう。


高機能なペンタブレットが欲しい場合は、intuos3 PTZ-430/S0がいいでしょう。


夢は液晶タブレットですが、高い…。

スキャンから出力までの手順

Photoshopの使い方の手順を書いておこうと思います。
とりあえずどんな流れなのか。
主に私がネガなどから、色見本通りに出力する場合です。

1.スキャニング
フィルムスキャニングの手順でスキャン。

2.ノイズを低減
フィルタのノイズを低減で、カラーノイズを低減(PhotoshopCS2以前の場合はカラーモードをLabモードにして、aとbにダストアンドスクラッチを3〜5くらいかけて戻す)を最初にします。
これを一番最初にすることで、色の調整により疑似カラーが目立ってくるのを防ぎます。
(デジタルカメラのデータの場合は最近はほとんど必要ないかもしれません)

3.プリントサイズにリサイズ。
最終的に必要なサイズに変更してからレタッチをすることで、余計な手間を省きます。
余計に大きいままだと、縮小すると見えなくなるゴミまで消すことになったり、効率が悪いです。
(デジカメの場合は最初からアンシャープがけっこうかかっている場合があります。フォトショップでレタッチする場合などは、カメラの設定でアンシャープを弱くしておいた方がいいでしょう。くっきりした画像データを縮小したとき、斜めの線がギザギザになったりする場合があります。一度目的のサイズの2倍の大きさにリサイズしてから、目的のサイズに縮小すると、斜めの線も綺麗になるはずです。ホームページのサムネイルの電線がギザギザしてしまうのを防ぐのにも使えます。)

4.一度目のゴミとり。
最後にアンシャープマスクをかけると思わぬゴミが目立ってきますので、最後にもゴミとりをしますが、最初のゴミとりで100%表示で画面の隅々まで見ることで、ニュートンリングやスキャニングのミス(振動によるズレ)などが無いかの確認の意味もあります。これらに気がつかずに最後までレタッチすると、凹みます。修正可能な場合はまだいいですが、場合によってはスキャニングからやり直しです。

5.16bitにしてレベル補正、トーンカーブで全体の調整。
スキャニングは8bitで問題ありません。カラーノイズを低減する前に16bitにしてもいいですが、ここで16bitにしても大差ないと考えて問題ありません。
パソコンのスペックに余裕があれば、ずっと16bitで作業するのがもちろんいいのでしょうが、8bitで調整レイヤーを増やして行き、統合する前に16bitにしてからレイヤーを統合し、8bitにもどせば、ずっと16bitで作業していたのとほとんど同じです。
(16bitにして作業するのは、トーンジャンプ、バンディングを防ぐためです。デジカメの場合、フィルムのように粒子が無い分、余計にシビアです。デジカメデータは基本的に16bitでレタッチした方がいいと思います。)

6.部分的な色調整
主にトーンカーブを調整レイヤーとして使います。マスクをつかって、トーンカーブを部分的に適用していきます。とにもかくにもトーンカーブとマスクです。Photoshopは、トーンカーブとマスクを理解すれば、色に関してはほとんどできると思っていいでしょう。

7.テストプリント
縮小して、本番と同じプリンタで、同じペーパー、同じ設定で出力します。そしてモニタの画像ではなく、テストプリントの画像をレタッチする気持ちで、全体的、部分的に色を合わせていきます。テストプリント→レタッチを何度も繰り返して、目的の色に仕上げて行きます。プリントの設定を保存していても、何の拍子で変わってしまうかわからないので、きちんとメモをとりましょう。

8.アンシャープマスク
プリントサイズに応じてアンシャープマスクをかけます。場合によっては、レイヤーを複製してからアンシャープマスクをかけて、マスクや透明度などでシャープネスのかかる場所、かかり具合を調整します。何枚もレイヤーをつかって、段階的にアンシャープマスクをかけることもあるでしょう。ノイズが不必要に目立ってこないように注意。

9.最終ゴミとり
最後にもう一度100%で画面の隅々まで見ながらゴミをとります。なにか問題がないかチェックする意味もあります。また、ゴミでなくても、ゴミに見えるようなものは消してしまっていいでしょう。

10.本番出力
テストと同じ設定で出力します。

以上が、だいたいのphotoshopでの出力までの手順です。
場合によってはフィルタも使いますし、カラーモードの変更などもします。
20枚、30枚と同時に作業する場合は、まず全部スキャンして保存、全部ゴミとりして別名保存、全部モニタで色を合わせてまた別名保存、テスト1回目別名保存、2回目別名保存…と、同じ作業をまとめてやります。そしてその都度別名で保存。ネガが汚い場合などは、ゴミとりの連続はキツいですが、トータルの作業は早くなるはずです。

Photoshopの出力までの手順をザッと書きましたが、これから詳しく突っ込んで書いていきたいと思います。